阪神エリア―のさくらが満開を迎え、晴天にも恵まれ、写真好きな人には最高の週末になりそうです。毎年のさくらを写真に残すのは当たり前のようなことですが、今年のさくらはどんなレンズで撮影しますか?オールドレンズにしますか?それとも、普通(現代)のレンズにしますか?

今回はオールドレンズと現代レンズの似たようなスペックのものカメラの設定を同じものにして、それぞれの写真を比較したいと思います。

※本記事のトップ画像はHelios 44M-4で撮影しました(LR現象)。

まずは、「オールドレンズとは」

こちらの比較を行うには、まず、比較の対象になるオールドレンズと現代レンズの概念を把握しないといけません。ただし、そのような概念は存在しません。うん十年前の物でしたらオールドレンズです、という簡単なことではありません。今回は、管理人勝手ながらの考えをご紹介します。

現代レンズは最新のもの、若干型落ちしても、近年のものでしたら、仲間入りは認められるでしょう。最近の技術進化が激しく、毎年新しいカメラやレンズが販売されますが、ある程度新しいものでしたら、現代レンズだと言えるでしょう。一方、何十年前のレンズであれば、オールドレンズだと言えます。

最近のレンズであっても、マニュアルフォーカスしかないものもあるので、AF・MFをオールドレンズと現代レンズの線引きにするには相応しくないかと思います。ズーム機能はかなり昔から存在していますし、当たり前ですが、現代レンズにも単焦点のものがあるので、関係はありません。

では、簡単に線引きをするには、フィルムカメラ用に開発されたものはオールドレンズで、デジタルカメラ用に開発されたものは現代レンズだと思っています。

今回、現代レンズを代表して、Canon EF 50mm f1.8 STMにしました。Canonの単焦点50mmの最新型ですので、間違いなく、現代レンズです。

そして、オールドレンズを代表して、Super Takumar 55mm f1.8とHelios 44M-4 58mm f2にしました。両方とも、フィルムカメラ用に開発され、マニュアルフォーカスで、前者は1970年代のもの、後者は1990年代のもので、オールドレンズ類に入れても大丈夫だと思います。

【参考記事:Super Takumar 55mm f1.8レビュー
【参考記事:Helios 44M-4 58mm f2レビュー】

おなけに、Canon EF 55-200mm f4.5-5.6 II USMも用意しました。こちらは初期のデジタルCanon Kissのレンズだったので、かなり古いものですが、現代レンズ扱いにします。

撮影環境

今回のテストは珍しく野外で行いました。せっかくのさくら満開の時期ですので、近所のさくらを撮影しにいきました。二つ以上のレンズを比較するには、やはり野外の方がわかりやすいでしょう。

上記にも述べていますが、なるべく似たようなスペックのレンズを選びました。そして、オールドレンズの特徴を最大限に引き出すため、フルサイズ機(Canon 5D Mark II)で撮影をしました。本来、フルサイズ機のミラーレースを使い、Canonの歴代単焦点で比較をしたかったのですが、一眼レフしか持っていないので、オールドレンズチームには別メーカーのものにしました(Canon 5D Mark IIでCanonのオールドレンズを使う場合、補整レンズ付きのマウントアダプターが必要になるため、撮影テストの対象外にしました)。

なお、カメラの設定は下記の通りになります。

ホワイトバランス:オート
ISO:100に固定
露出補整:+/-0
撮影モード:絞り優先(Av)モード
ピクチャースタイル:スタンダード
現像:カメラ内JPEG書き出し
三脚:あり
フラシュ:無し
撮影の時間:午前9時~10時

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撮影テスト

開放対決

Canon EF 50mm f1.8、開放で撮影しました。シャッタースピードは1/4000になりました。普通にキレイです。風が強かったので、ピントは右上のさくらに行きました(マニュアルフォーカスにしました)。ボケは自然で特徴はありませんが、余計に目立つことはありませんので、非常に安定した描写になります。

Super Takumar 55mm f1.8の場合、シャッタースピードは1/5000になりました。こちらのアトムレンズのコーティングは若干黄色いで、さくらの花びらにほんの少し影響が出てきます。青と緑は現代レンズより強い感じがします。背景のボケは現代レンズよりやさしい仕上がりになっています。

Helios 44M-4は開放でf2になり、上の2枚より少しだけ暗くなりました。シャッタースピードはSuper Takumarと同様に1/4000になりました。オールドレンズですが、比較的に新しいもので、コーティングの劣化がないためか、色合いは自然になっています。ここで一番の違いはボケでしょう。構図の関係ではっきりとぐるぐるボケにはなっていませんが、その傾向が残っています。バーブルボケも出ていて、非常に美しいです。ただ、こちらのボケは目立ってしまい、賛否両論ですね。

最後にはCanon EF 55-200mm f4.5-5.6 II USMです。55㎜で撮りましたが、最短撮影距離120㎝で、別の構図にしました。シャッタースピードは1/800に落ちました。現代レンズでありながら、古いものですが、文句なしな仕上がりでしょう。

全レンズをf5.6で検証

EF 50mm f1.8をf5.6で撮影すると、シャッタースピードは1/400になりました。現代レンズですので、コメントするところはありません。普通にキレイでしょう。

Super Takumarの場合、シャッタースピードは1/800でEFレンズより早くなりました。こちらもコーティングの関係で黄色めになっています。背景の枝に色収差が若干ありますが、目立つことはありません。現代レンズに負けない仕上がりになったかと思います。

Heliosの場合、シャッタースピードは1/800になりました。上記の2枚より青味が強く出ています。背景のコントラストも上2枚より強い気がします。他の写真より丸ボケがはっきりしていて、管理人の好みに仕上がりました。

最後にはEF Zoomです。ボケの量が一番少ないかもしれません。構図が異なるので比較するのは難しいが、普通に美しいでしょう。

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結論?

マニュアルフォーカスしかないオールドレンズは使い勝手の悪いレンズだと思われることもありますが、反面、それが勉強になったり、味になったりという意見があります。こちらから考えると、一それぞれの意見があり、比較するのは難しいです。

全体的には、オールド・現代レンズにそれぞれの特徴があり、それをどのように活かすかはフォトフラファーの手によるでしょう。

両方のレンズで同じ写真を撮ると、色相の違いが初めて分かることができますが、パソコンやスマホで観る時、それぞれの設定などにより、どちらが一番自然になるかは判別し辛いでしょう。さらに、プリントになると、印刷機やインク、紙の違いにより、微妙な差が出てきます。こちらの点から考えますと、これは絶対おすすめだといえません。さらに、カメラの性能やRAW現像ソフトにより、差が発生します。あまり細かく考えずに、オールド・現代レンズどちらでもいいでしょう。

今回はf1.8のレンズまでしか使っていませんが、例え、f1.4やf1.2のレンズが欲しいのですが、現代レンズだと高すぎて購入できない場合は、オートフォーカス無しですが、変わりにオールドレンズを買う方法があります。

ただ、ボケの量と色収差に関しては、オールド・現代レンズに大きな違いがあります。上述のように、賛否両論ですが、過去に弱みだと言われていたオールドレンズのぐるぐるボケなどは、現在、味だと言われるようになりました。むしろ、これがオールドレンズの楽しみです。

皆さんもオールドレンズをご一緒に楽しみませんか?

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