トリプレットレンズを楽しみたい!でも、安く済ましたい!

その時はMinoltaのRokkor TC 135mm f4からトリプレットの世界に入りましょう!

トリプレットレンズ?

まずはトリプレットレンズは何かというところから入りましょう。私たちが呼ぶレンズというものの多くには、数枚のガラス(レンズ)で構成されています。これはカメラに入る光を適切に伝わるためのものです。ガラスの厚みや角度などにより、焦点距離や開放の可能性が変わります。もちろん、一枚のガラスだけでその性能を補うことがあります。例として、写ルンをあげることができます。

シングルレンズより、複数のガラスで構成されるレンズが多く存在します。そして、3枚で構造されるものがあります。それがトリプレットレンズです。レンズ作りの初期の段階ではこのようなものが採用され、後に技術が発展するとともに、より複雑なものが登場するようになりました。例えば、最新のiPhoneXのカメラは6枚のレンズで構成されています。

トリプレットレンズは構造上、非常にシンプルなものであるため、いくつかの問題があります。昔からよく言われていたのはレンズの中央部分は非常にシャキッと写りますが、周りは甘い描写を生み出します。もともと問題だとされていたこの特徴は、現在、オールドレンズの特徴としてファンに絶賛されることになりました。

一つ注意点があります。フルサイズ機以外で撮影するとレンズの中央部分しか使われないため、その特徴を活かすことが若干困難になります。

本レンズは1958年~1966年の間に製造されていたらしく、当時はプリセット絞りのものがたくさんありました。絞りリングが2つあり、トップ画像で確認すると、上には黒いリング、下にはシルバーリングがあります。絞りを決める際に黒い方のリングをセットします。こちらの段階では絞り羽は動きません。実際に撮影する際は銀色リングをf値に合わせ、そこで初めて絞り機能が動きます。ちなみに、本レンズは12枚の絞り羽で構成されているため、絞っても丸ボケが維持されます。

Minoltaレンズ構造を一発で分かる

ところで、ガラスの枚数を調べると、「〇群〇枚」という表示があります。これは、その数枚のガラスの中には、複数のレンズが貼りついています。5群6枚の場合、その中の2枚が貼りついているということになります。

実はこれ、オールドレンズの問題につながることが多いです。接着剤が劣化し、レンズクモリを発生することがあります。分解清掃しても、簡単に直せないもので、厄介なところです。今回のトリプレットレンズは3群3枚で、そのような問題は発生しません。

話を戻しますと、Minoltaレンズの場合、〇群〇数を一発で分かることができます。RokkorXXという表記にはその秘密が隠されています。アルファベットの1つ目の文字は群数、2つ目の数字は枚数を表しています。そして、それを解読するには、下記のルールを参考しましょう。

群数

T=3・Q=4・P=5・H=6・S=7・O=8・N=9

脱線しますが、これはラテン語と古代ギリシア語に由来していると思われます。

T=tri(ラ、ギ)・ Q=quad(ラ)・ P=penta(ギ)・ H=hexa(ギ)・ S=sept(ラ)・ O=oct(ラ、ギ) N=non(ラ)

枚数

C=3・D=4・E=5・F=6・G=7・H=8・I=9・J=10・K=11・L=12

これはアルファベット順が由来でしょう。

今回のレンズはRokkor TCですので、群数T=3・枚数C=3として3群3枚になります。

では、以前ご紹介したMC Rokkor-PF 55mm f1.7はどんな構造でしょう?

P=5・F=6ですので、5枚6数になります。簡単ですね?

【参考記事:MC Rokkor-PF 55mm f1.7

六甲山?

そもそも、なぜミノルタのレンズにRokkorという名前がついているのででしょう?これはMinoltaの工場が尼崎や武庫川にあったため、阪神地区を代表する六甲山が由来しています。

そして、今回のレンズの愛称は「マウンテン・ロッコール」です。六甲山を英語にしたかのよな言葉ですが、本レンズは135mmにすれば、比較的に小さくて軽いもので、登山の際に持ち運びやすいレンズとしてその名で親しまられていました。トリップレット構造により、レンズの重さを減らすことができたでしょう。

さらにシンプルな構造のため、コストを抑えることにも成功したMinoltaです。当時、様々なレンズの中で安価だと言われていました。登山の際に落としたり、壊れたりしたら、損を最小限になっていたでしょう。

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撮影テスト

今回の撮影テストは近所のさくらを被写体にしました。撮影は6:30頃で晴天で行いました。

使用カメラはEPL-3でマイクロフォーサーズ機のため、トリプレットの特徴を最大限に引き出すことはできませんが、参考になるかと思います。

絞り優先(A)モード、ISO感度を固定に設定しました。手持ち撮影のため、構図が若干異なっていますので、ご了承ください。

開放(f4)

シャッタースピード:1/2000
ISO感度:400
露出補整:+/-0

開放f4にも拘わらず、全体的に甘い感じがします。やさしい描写でさくらやお花の撮影にピッタリです。背景のボケに関しては、比較的に強調していないかと思います。

絞りf8

シャッタースピード:1/500
ISO感度:400
露出補整:+/-0

絞りをf8に設定すると、色合やコントラストが上がります。強すぎず、ソフト過ぎず、適度な描写でしょう。たしかに、中央部分以外は甘く、非常にやさしい仕上りになっています。

最小絞り(f22)

シャッタースピード:1/80
ISO感度:400
露出補整:+/-0

最小絞りのf22にしても、背景がボケています。今回はレビュー用の写真であるため、加工等をしていませんが、編集ソフトで枝の部分をもう少し暗く仕上げたい気持ちになります。

本レンズは比較的に簡単に手に入れることができます。最初はあまり見かけないなあとおもっていましたが、こちらの一本を買ってから、何度も同じレンズと出会えることがありました。もちろん、レンズの状況によりますが、3000円前後で購入できるでしょう。昔からお手頃なレンズですので、ぜひ試してみてください。

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レンズスペック

メーカー: Minolta
マウント: MD
名称:Rokkor‐TC 135mm f4
焦点距離: 135mm
開放F値: f4
最小絞り:f22
最短撮影距離: 150cm
ズーム: 無し
絞りリング: 有り
ピント合わせ: MF
フォーマット: 35mmフィルムカメラ用
フィルター径: 46mm

管理人所有のレンズ

クリーニング:無し
状況: クリアー
シリアルナンバー: 12197**

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