本記事はこれからオールドレンズの購入を検討しているまたは初のオールドレンぞを買って間もなくの方へお届けします(特に、ある程度カメラの知識を持っていて、オートフォーカスに慣れている方)。今回はオールドレンズをどんなシーンで使えるかについて述べます。

結論から

記事の質問「オールドレンズはどんな写真(シーン)に使えますか?」に対する答えは至ってシンプルです。その答えは、全ての写真に使えます。

全ての撮影シーンの中には向いている写真と向いていない写真があります。一方、色々工夫すれば、向いていないシーンでも使えるので、その辺りも検討したいと思います。

ここで一つ考えましょう:現在、デジタルカメラに様々な機能があって、より楽に撮影ができるようになりました。カメラ任せに設定すれば、シャッターを押せば、何となく撮影ができます。カメラ超初心者でも、ある程度構図さえ決めれば、他の設定はすべてカメラが考えてくれます。

一方、昔のアナログ時代にその様な機能はあまりなかったです。デジタル化直前のアナログカメラにはオートシャッタースピードやオート絞り、オートフォーカスなどの機能は登場していましたが、その前のカメラはすべての設定がマニュアルでした。それでも、どんなシーンでも写真は撮られて続いていました。風景、ポートレート、スポーツ、ネイチャー、どんな場面にもカメラをコントロールすれば撮影が可能でした。

つまり、カメラの大まかな設定を把握すれば、昔のように写真が撮れます。そして、どんなオールドレンズでも使えます。もちろん、すべての設定をマニュアルで決める必要はありません。例えば、絞り優先モードを使えば、オールドレンズでも、シャッタースピードやISO感度の設定をカメラに任せて撮影ができます。

昔よりかなり楽になった今は、昔より簡単にオールドレンズを活躍することができます。ご安心ください。

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オールドレンズの特徴

オールドレンズはそれぞれの時代やメーカー、構造、コーティングなどにより特徴があります。それは写真が進化したとともに、その時のニーズに応じて、レンズの技術も進化しました。例えば、モノクロ写真からカラー写真の時代に変わり、コーティングによる対策が行われ、より正確な色を再現する技術が導入されてきました。

その特徴はレンズにより様々ですが、共通する点がいくつかあります。オールドレンズは現代レンズよりソフトな描写で、くっきり写りません。さらに、現代レンズもそうですが、開放と最初絞りの描写が甘かったり、コントラストの低い出来上がりになったりしますが、現代レンズよりその傾向が強いです。さらに、コーティングにより、フレアなどがでやすい場合もあります。

本記事上のオールドレンズ

以前の記事にも書きましたが、オールドレンズの概念がなく、どの時代からオールドレンズ、どの時代から現代レンズだといえる明確な分け方がありません。

昔、ズームレンズが最先端のものであり、ズームレンズであれば現代レンズとなっていた時代がありました。その後、オートフォーカス機能が開発され、AF機能を搭載されていれば、現代レンズだといえる時代もありました。

本記事上のオールドレンズは原則として、レンズの機能より、フィルムカメラのために開発されたか、デジタルカメラに開発されたかを基準にオールドレンズと現代レンズを考えていきます。アナログからデジタルの境目に、初期のデジタルカメラでフィルム時代のカメラのレンズを使うのが普通でした。例えば、Nikon(Fマウント)とCanon(EFマウント)のマウントはアナログ・デジタル両方のカメラに使われているのでその境目が分かりにくいでしょう。

本記事では、もう少し古いレンズを見ましょう。

基本的にはマニュアルフォーカス

オールドレンズの基本はマニュアルフォーカスでしょう。AF機能を搭載していても、マニュアルしか使えない場合があります(一部のオートフォーカス機能搭載のマウントアダプターが存在しますが、性能的にはまだ完璧ではありません。さらに、一般のマウントアダプターより高額ですので、本記事では、簡易にレンズをカメラに接着させる物理的な機能のみを持つマウントアダプターを取り扱います)。マニュアルフォーカスを使えば、写真上達の第一歩かもしれませんが、慣れないうちは、シャッターを押すまで時間が掛かります。

それ以外に、絞りは自分で設定出来ますが、カメラのシャッタースピード優先モードを使うことができません(一部のレンズには絞りリングもないため、それも設定できない場合があります)。例えば、スポーツ撮影でカメラにシャッタースピードを速く設定しても、絞りは動きません。

つまり、現代のレンズやカメラに比べれば、オートフォーカスがない上にシャッタースピード優先も使えないため、動きのあるものの決定的な瞬間を撮るのが難しいです。ただ、昔のカメラにはそのような機能がなくても、上述のように、普通に使われていました。ただ、多少の知識が必要になります。

シャッタースピード優先使えなくても、絞り優先モードは使えます。ここは大きなメリットだと思います。ボケをコントロールすれば、それなりオールドレンズの特徴を活かすことができます。

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では、オールドレンズはどんな写真に向いていますか?

正直、向いていないシーンから述べた方が早いかもしれません。もちろん、繰り返しになりますが、不可能ではありません。ただ、現代のレンズに比べれば、手間がかかり、知識が必要になります。例として、スポーツ写真、激しく動いている被写体(子どもやペット)、動きが読めない被写体(鳥や他の動物など)に、オールドレンズはあまり向いていないでしょう。

半面、あまり動かない、もしくは動かない被写体であれば、オールドレンズは普通に使えます。

ディテールを捉えたいのなら、レンズの性能によりますが、現代レンズに負けないものが多くあります。逆に、ディテールやコントラストの低いレンズも多く、ポートレート写真にぴったりなものがあります。

ほとんどのオールドレンズは、絞れば(開放と最小絞りの真ん中くらいのf値)キレイに撮れます。そこで、風景写真はどんなオールドレンズでも使えるでしょう。

結局、オールドレンズにメリットありますか?

本記事をここまで読めば、オールドレンズは甘い描写でポートレート写真に向いているかと分かります。ディテールを捉えたいなら、ある程度そのような性能を持つレンズにするか、絞れば解決できるという話もありました。

現代レンズも開放寄りで撮れば、ソフトな出来上がりになり、ディテールならどんなレンズでも撮れるようになってきました。一方、オートフォーカスもなく、ほとんどの設定はマニュアルでしかできないという点からすると、オールドレンズには逆にデメリットしか感じることになるかもしれません。

でも、オールドレンズに最大のメリットがあります。それは、現代レンズが改良の課程をしすぎて、キレイすぎる写りになっていて、敢えて「キレイではない写り」を求めることができます。昔、問題だとされたぐるぐるボケやフレア等は、現在、かっこよくみられるようになりました。クリアーでキレイな写真を加工し、そのようなエフェクトを加えて遊ぶ時代になりました。そうでしたら、加工ではなく、本来のぐるぐるボケやフレアでとれば、より自然に、より美しく撮影することができます。

例えば、本記事の冒頭にある写真は、加工ソフトでエフェクト等を加えたものではありません。多少は色合いを引き出すために調整しましたが、画像の上部に写っている虹色のフレアはレンズそのものが生出したものです。

前書きが長くなりましたので、本記事はここまでにします。次回の記事ではシーン別での使い方についてご紹介したいと思います。

【参考記事:オールドレンズ超入門ーどんな写真に使えますか?シーン別